太平洋に面した3県と内陸の岐阜県からなり、日本の中央にあるため中部地方にふくまれることも多いです。あたたかい気候を生かした産業が発達していて、特に工業は出荷額日本一(2020年)の中京工業地帯があります。
・ 黒潮の影響であたたかい … 太平洋側はあたたかい海流の黒潮が流れ、冬でもあまり寒くなりません。濃尾平野のまわりは谷が多く、川がひとつに集まり、湾を作っています。
・ 東と西を結ぶ交通 … 関東地方と近畿地方を結ぶ場所にあり、海沿いは平地も多いので、昔から人の行き来が盛んでした。
・ 広い濃尾平野 … とても広い濃尾平野では、農業が発達しました。しかし、低い土地が多くて大きな川がたびたびあふれ、水害を起こしました。水害から土地を守る工夫が長く受け継がれています。
・ 海の近さを生かした工業 … 大きな自動車工場や石油化学工場があって、とても工業が盛んです。海が近いので、大きな船で材料やできたものを運べます。
知っておきたいポイント
〈日本一の中京工業地帯と静岡県も工業県〉
中京工業地帯は愛知県を中心に、三重県と岐阜県にも広がっています。さらに静岡県も、浜松市のオートバイや楽器など、工業が盛んな県として知られています。
〈あたたかい気候と地形を生かした農業〉
静岡県ではあたたかい気候を生かして茶やミカンが多く育てられています。濃尾平野では米作りのほか、人口も多いので近郊農業も盛んに行われています。
〈遠くへも近くでも水産業が盛ん〉
静岡県の焼津港は、遠くの海までカツオやマグロを取りに行く、遠洋漁業の中心港です。一方で志摩半島の真珠など、岸のすぐ近くで養殖産業も行われます。焼津港は全国三位(2022年)の水揚げ量です。
〈東海道が日本の交通を支えている〉
日本の真ん中には日本アルプスの高い山が南北に連なっています。そこで山をよけ、東西に平野がつづく東海道に交通が集まりました。行き来する人やものが多くなったため、2本目の高速道路をつくったり、リニアの工事が進んだりしています。