日本で3番目に大きな島の九州を中心に、沖縄を含む南西諸島など、たくさんの島がある地方です。韓国や中国などと近い場所にあり、昔から人の行き来がさかんで、外国の文化や食べ物などが早く入ってきました。
知っておきたいポイント
〈あたたかい気候を生かした農業〉
筑紫平野の米と麦など、同じ場所で1年間に2種類の作物を育てる「二毛作」が行われている。また、宮崎平野は野菜の促成栽培で有名。九州北部は近郊農業も盛ん。
〈南九州で盛んな畜産業〉
火山灰でできたシラス台地は、水はけがよすぎて水持ちが悪く、稲作に向いていないため、豚や肉牛、肉用のニワトリなどを育てる畜産業がとても盛ん。
〈世界と交わる文化〉
日本の一番西にあり、アジアやヨーロッパに近いので、多くのものが九州から日本に入ってきた。キリスト教や鉄砲などが特に知られている。
〈あたたかくて台風が多い〉
熱帯気候の特徴は、気温が高いこと。夏は暑くて長く、冬はあまり寒くならずに短い。冬自体がないような場所もある。雨が多く降り、台風も多い。熱帯でできた雲のかたまりが、発達して台風となるため、沖縄の台風は大きくて強い。
〈熱帯ならではのめずらしい自然や動物を守る〉
日本で熱帯気候は数少ないので、他の地域では見られない動物や植物もたくさんいる。しかし、熱帯雨林の深い森や海のサンゴ礁などの自然が壊され、いなくなってしまいそうな生き物もいる。(沖縄本島北部の森にすむヤンバルクイナや西表島だけにいるイリオモテヤマネコなど。)
〈世界にとって九州・沖縄は日本の入り口〉
昔は広い海の長い距離をずっと船で進むのは難しく、度々陸地に立ち寄っていました。そのため、長崎県の対馬や沖縄など、広い海の真ん中にある島に多くの船が集まりました。さらに、島をつたっていくと九州に着くので、日本の入り口となりました。